
皆さんはモチベーションについて考えたことはありますか?
モチベーションは動機づけと言い換えることができ、動機付けには「内発的動機付け」「外発的動機付け」の2種類があります。
その中でも、モチベーションの向上には「内発的動機付け」が重要になります。
今回は、動機付けの意味やそれぞれのメリット・デメリット、ハーズバーグの動機付け理論や、内発的動機付けを高める方法、さらにはビジネスへの活用方法をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
1.そもそも動機付けとは?
確認ですが、「動機付け」は、モチベーション(motivation)の和訳です。
動機付けとは心理学用語で「人が目的や目標に向かって行動を起こし、達成までそれを持続させる、心理的過程を表すこと」とされています。
動機付けに繋がる要因は主に「動因」(人の内部に湧き上がる要求が原因となり行動を起こすもの)と「誘因」(外部からの要因によって行動を起こすもの)があります。
さらに動機付けの種類は2つあり「内発的動機付け」と「外発的動機付け」です。
以下で以上の2種類について詳しく触れていきましょう。
2.内発的動機付けとは?
自身のモチベーションコントロールはもちろん、部下の「やる気」アップに悩んでいる人もいるでしょう。
ビジネスシーンにおいて、モチベーションアップは業績アップにもつながる重要な課題の一つですよね?
冒頭でも少し触れましたが、実は「やる気」を考えるうえで、内発的動機付けが大きなヒントとなります。
内発的動機付けとは心の内側から沸き起こる意欲や目的・関心を原動力としたモチベーションを指します。
例えば、「自分はこうなりたい」「この仕事はこう進めるべきだ」といったことで、モチベーションの維持がしやすく、また芯を持った強固なやる気となることが特徴です。
2-1.内発的動機付けのメリット
まずは、メリットについて説明します。
・外的要因に関係なく行動が持続する。
・創造性が求められる、あるいは問題解決など標準化できない仕事の生産性向上に役立つ。
・能力開発や自己成長に繋がる。
・自ら仕事の意味や価値を見出すことでさらに内発的動機付けが強まる。
・マネジメントによってさらに内発的動機付けを引き出すことができる。
・外発的動機付けと組み合わせて活用することで、相乗効果が期待できる。
以上が挙げられます。
2-2.内発的動機付けのデメリット
次にデメリットについてです。
・本人の興味や関心がないと動機付けが難しい
・内的要因のため個人差があり、汎用性がなく実践が難しい。
・内発的動機付けの効果があらわれるまで時間がかかるケースもある。
以上が挙げられます。
3.外発的動機付けとは?
外発的動機付けはゴールが存在し強制や懲罰、評価、報酬などが要因となって動機付けられることです。
職場環境や上司など外部から受ける要因がきっかけで行動を起こし、ゴールを超えてしまうと目指すものがなくなってしまいます。
たとえば、年収を50万円あげたいと思ったとき、実際に50万円上がることまでが目標となり、到達してしまうとゴールがなくなりモチベーションの維持が難しくなってしまいます。
外発的動機づけはゴール設定がしやすく簡単に定められますが、一方で、長期的なモチベーションの維持が難しくなってしまうでしょう。
3-1.外発的動機付けのメリット
では、外発的動機付けのメリットをお伝えしていきます。
主に4つあり、
・評価や報酬の見直しなど、汎用性が高く誰にでも実践しやすい。
・社員自身の内発的動機付けが難しい場合でも、強い動機付けを与えられる。
・短期間で効果が表れやすい。
・ルーチンワークなど、努力が成果に繋がりやすく標準化した仕事に活用すると、生産性向上に役立つ。
以上が挙げられます。
3-2.外発的動機付けのデメリット
一方で、外発的動機付けのデメリットは、
・外的要因という受動的な動機付けのために持続性がない。
・期待以上の大きな成果が出にくい。
・社員の自主性を引き出すことは難しい。
・外発的動機付けに慣れると効果がなくなり、より強い動機付けを求めて依存するようになる。
・内発的動機付けによって強い意欲がある場合、逆に外発的動機付けによって内発的動機付けを低下させてしまうことがある。
以上が挙げられます。
4.内発的動機付けを高めよう
このように、動機づけにおける「内発的動機付け」と「外発的動機付け」についてお伝えしてきました。
その中でも、ビジネスで最も重要なのは「内発的動機付け」になります。
報酬など外的要因によって動機づける外発的動機づけは、設定するのは簡単ですが、一時的にモチベーションは引き出せても継続的なモチベーションとはならず、報酬なしでは維持もできなくなってしまうでしょう。
それに比べて、内発的動機付けは自身や他人へのモチベーション管理に大きく貢献し、モチベーションを長く高く維持できます。
さらに、自律性や有能性をうまく引き出すことで得られるやる気で、仕事もスムーズに進められるでしょう。
また、内発的動機づけを引き出す要素に「自律性」「重要性」があります。
2つの要素を意識しながらモチベーションを引き出し、有意義で生産性の高い時間を過ごしましょう。