
せどりをしている皆さんは「税金」を納めていますか?
・「副業でやってるから関係ないんじゃないの」
・「正直売上とかばれないんじゃないの」
と税金を甘く考えるのは非常に危険です。
またせどりで稼いだら税金を納めなければならないことは知っていても
- 支払わなければならない税金の計算方法がわからない
- どうやって税金を納めればいいのかわからない
と納税方法がわからない方もいらっしゃると思います。
しかし納税は国民の義務なのでしっかりと納める必要があります。
つまり「納税を知らなかった」では済まされません。
もし仮に脱税したなんてことになれば最悪の場合逮捕されてしまうので、しっかりと税金に対する知識はつけておきましょう。
まず根本的なことなのですが、「税金」とは何でしょうか。
税金とは日本社会全体を支えるお金であり、日本に住んでいれば必ず納めなければならない会費のようなものです。
会費、つまり税金には様々な種類があり代表的な税金で言うと
・所得税
・住民税
・法人税
・消費税
・酒税
以上のようなものがあります。
他にも多種多様な税金があり、日本で生活している人は全員何かしらの税金を支払っています。
ではせどりをしていて税金を納める必要はあるのでしょうか。
1.せどりで稼いだお金は納税しなければならないか
結論から言うと「納税はしなければなりません。」
ただしせどりをしている人全員が納税しなければならないのかというとそうではありません。
実は納税しなくてもいい条件が2つ存在します。
- 所得が20万円以下で、副業としてせどりをしている人
- 所得が38万円以下で、専業としてせどりをしている人
以上の2つです。
ただ注意して頂きたいのは所得税の申告が不要でも、住民税の申告が必要なケースがあるということです。
住民税はほとんどの人が支払わなければならない税金になってくるので、利益が少しでも発生していたら確定申告をして納税をすると考えておきましょう。
ではせどりにかかってくる税金はどうやって計算するのでしょうか。
せどりにかかる税金の計算方法は以下の通りです。
(売り上げ-経費)×所得税率
です。
所得税率は以下の表を見て計算してください。
このように計算した税金を確定申告という形で申告するには期間があります。
確定申告は原則として、1/1~12/31までの所得を翌年の2/16~3/15の間に確定申告するのがルールです。
ちなみに急な入院や長期海外出張などやむを得ない理由で確定申告が遅れた場合は期間を過ぎた後でも申告できます。
ただこの場合は「期限後申告」という税金を多めに支払う可能性がでてきます。
この可能性をできるだけ減らすためにも期間内に確定申告を済ませましょう。
では税金の計算も終わりあとは確定申告だけになったときにどこに申告すればいいのでしょうか。
確定申告をできるのは「税務署」になります。
しかし最近ネット上での確定申告が可能になっています。
これを「e-tax」といい確定申告ではなく電子申告となります。
税務署は2,3月になると確定申告をしに沢山の人がやってくるので面倒を避けたいのであれば電子申告も視野に入れておきましょう。
2.せどらーに関係する税金は?
ここまで税金とは何かという基礎的な知識と申告期間、場所を説明してきました。
税金には様々な種類があることがわかっていただけたと思いますが、実際にせどらーに関係してくる税金は何税になるのでしょうか。
まず当然ですが所得税です。
所得は先ほどもお伝えしましたが売り上げ-経費で算出します。
ここで経費を自分で管理し計算しなければ所得の算出ができないので、日々の領収書の管理や帳簿の作業が必須です。
次に住民税です。
住民税は確定申告をすれば所得税と一緒に計算がされます。
所得税のおよそ10%が住民税と考えましょう。
住民税は別名地方税とも呼ばれ、住んでいる地域や地元に滞納せず納めましょう。
次に消費税です。
消費税は売り上げが1,000万円を超過した時から納める必要があります。
この消費税はせどりで仕入れAmazonで販売した商品を購入したお客様から一時的にあなたに預けているお金になります。
ちなみに消費税は国に支払う税率が6.3%、地方消費税が1.7%で構成されています。
少し数値がややこしいですがしっかり覚えておきましょう。
最後に追徴課税です。
追徴課税は税金を納めず延滞した場合や申告しなかった税に対してかかる税金のことです。
この税金は基本的な確定申告から納税ができていれば支払う必要のない税金です。
以上の4つになります。
ではここから税金計算のために行っておくべきことをまとめていきます。
2-1.税金計算をするために行うべきこと
まずは支払いや振り込みに関わった領収書や請求書を保管しておき、科目ごとや月ごとにまとめてお金の出入りを自分で把握しておきましょう。
ここでしっかりとお金の出入りを把握しておかないと経費の面で損をしてしまうことがあります。
次に帳簿をつけておきましょう。
今までは自分で1から帳簿をつけていましたが、今ではオンライン会計ソフトなどが発達しています。
初めて帳簿をつける場合は会計ソフトの利用を強くお勧めします。
また会計ソフトを利用すると手作業でやるよりも記帳漏れの可能性がグンと下がるので、初めてでも確定申告が可能になります。
3.納税をするメリット・しないデメリット
ここまで確定申告の方法や納税について詳しく見てきました。
ただ「納税しないとだめですよ!」といっても、納税しないと具体的にどんなデメリットがあるのかよくわからないと思います。
ではまず納税をすることによってどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
納税するメリットは大きく分けて3つあります。
- 税務調査が怖くない
- 貯金が可能
- 節税意識を強められる
1つ1つ見ていきましょう。
まず税務調査が怖くなくなります。
せどりで継続して売り上げを出し続けているとかならず税務署の調査が入ります。
その時に納税していない事実が発覚するとペナルティが発生します。
ペナルティの内容はそれぞれ場合によって異なりますが、どれも共通しているのは税務調査からは逃げられないということです。
また過去の売り上げに遡って調査が入る場合もあります。
日ごろからコツコツ納税をしておかないと大変なことになりかねません。
次に貯金が可能になります。
「え、普通に今貯金してるけど?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、この場合公然と貯金ができるという意味です。
つまり納税していないときに公然と貯金なんてしていると全額ペナルティで持っていかれる可能性があります。
しっかりと税金の支払い義務を果たしてしまえば残りのお金は自由に使えます。
国のルールに従って納税しましょう。
最後に節税意識が強まります。
事業を展開しているとどうしても税金が重くのしかかります。
それをどうにかして軽くするために節税方法を自然と学んでいくことになります。
つまり納税していると税の負担を軽減するために節税知識を自然に学んでいく流れになります。
以上のように納税はお金を持っていかれるだけと考えるとネガティブになりますが、その反面得られる知識なども大きいです。
次に納税をしないデメリットについて見ていきましょう。
デメリットは大きく分けて3つあります。
- 督促状が来る
- 延滞税の発生
- 無申告加算税を取られる
1つ1つ見ていきましょう。
まず督促状が送られてきます。
税金には納付期間が設けられているのでそれを超過してしまうと督促状が管轄部署から郵送されてきます。
納税の手続きをしっかりしていても人間なのでミスが発生することがあります。
そのような場合でも容赦なく督促状が届きますので、確認後速やかに支払うようにしましょう。
次に延滞税が発生します。
納付期間までに納税をしないと次の日から延滞税が発生します。
つまり督促状が届いた時点でもうすでに延滞税は発生していることになります。
これでまだ督促状を無視したりしていると5年後納税額が150%以上になっていたケースもあります。
税金の延滞税は雪だるま式となっているため督促状が届いた時と同じく速やかに支払うようにしましょう。
最後に無申告加算税を取られます。
無申告加算税とは確定申告を行わなかったときに発生するペナルティのようなものです。
しかし確定申告期限後でも自主的に申告した場合は多少軽減されます。
ただ余計なお金がかかってしまっているので確定申告は期限内にしっかりやりましょう。
4.確定申告をするメリット・しないデメリット
先ほどは納税のメリット・デメリットについてお伝えしましたが、確定申告もすることによって得られるメリットと勿論のことなのですが申告しなかったときのデメリットについて解説します。
まず確定申告をするメリットは大きく分けて3つあります。
- 青色申告すれば税金控除が受けられる
- 青色申告すれば控除対象科目が増える
- 社会的信用が上がる
1つ1つ見ていきましょう。
まず青色申告すれば税金控除が受けられます。
他には白色申告がありますが、青色申告であれば複式簿記と言ってより詳しく帳簿付けを行っている場合に65万円までの特別控除が得られます。
注意点は最終的に計算された所得税から65万円差し引くのではなく、課税所得から65万円差し引く形になるところです。
ただ最大で65万円の控除を受けられるのは大きなメリットであるのですが、もし厳しいのであれば簡易簿記を行っていれば最大10万円の特別控除が受けられます。
どちらにせよ特別控除を受けない選択肢はないので、必ず帳簿付けはしておきましょう。
次に青色申告すれば控除対象科目が増えます。
白色申告では控除対象でなかった家賃や光熱費の一部が青色申告では控除対象科目になります。
先ほどの税金控除も含め白色申告より青色申告の方がメリットがたくさんあるので、申告の際には青色申告しましょう。
最後に社会的信用があがります。
せどりだけでなく他のビジネスにも言えることなのですが、しっかりと確定申告を行っていると事業者の社会的信用を得られます。
例えばあなたが住宅や車のローンを組みたいときなどに信用としてアドバンテージになります。
次に確定申告をしないデメリットについて見ていきましょう。
大きく分けて3つあります。
- 副業をしていないとみなされる
- 経費で落とせず余計な出費になる
- 税務調査が来た時に対応できない
1つ1つ見ていきましょう。
まず副業とみなされません。
「副業ってばれたくない…」と思っている人にはありがたい話に見えますがそうではありません。
せどりをしていて確定申告をしていないとなると、副業で得た所得を申告していないことになります。
つまり副業でせどりをしている社会的な資格はないですし、そもそも違法に稼いでいることになります。
次に経費で落とせず余計な出費になります。
確定申告をすれば商品の仕入れダイヤ配送料は経費で落とせます。
しかし確定申告をしていないとすべて実費で支払わなければなりません。
そうなると赤字になってしまう人も多々いるので注意しましょう。
最後に税務調査の対応ができなくなります。
先ほどにもお伝えしましたが財務調査が入り確定申告や納税をしていないとペナルティが課されます。
ペナルティの内容は様々ですが、「脱税」したことになります。
過去脱税で企業の社長が謝罪していたり逮捕されていたりしますが、それと同じことをしているのです。
財務署を出し抜こうなんて考えは捨てましょう。
必ず脱税はばれてしまいます。
前科持ちになりたくなければ必ず確定申告はしましょう。
5.税金は必ず支払いましょう
ここまでで税金を納めないとどうなるのかなどをお伝えしました。
何かビジネスとして利益を出しているのであればそれは立派な事業です。
納税をしなくていい事業などありません。
例外として2つ納税が不要なパターンがありますが、それくらいの収益で終わるようなせどりはしたくありませんよね。
サラリーマンなどは会社が税金管理をしてくれますが、個人で事業をやっていく場合すべて自分で行わなければなりません。
会計ソフトに任せるも良し、税理士を雇うのも良しです。
副業か本業かに関わらずに完璧な確定申告、納税を行い胸を張って事業をしていきましょう。