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皆さんは日々「節税」を意識していますか?

節税は事業者が自分たちの利益を守るための重要な要素です。

 

とはいえ、普通に確定申告するだけでも大変なのに、

「節税」まで考えるとなると頭が痛いですね。

 

なのでついつい面倒な節税を後回しにしてしまっている方もいるのではないでしょうか。

 

節税というのは確定申告同様「自己申告制」です。

申告しない人にわざわざ自動的に適用されたりしません。

 

税金や補助金といったものは冷たいもので、

だれでも無条件に恩恵を受けられる制度ではありません。

 

こういった類のものは

「知っている人、申請をした人だけが得をする」

という性質を持っています。

 

せっかく節税できるのに、それを申告しないことによって

大きな額を損しているかもしれません。

 

こういった節税方法は、だれも教えてくれません。

 

自分で学ぶしかないのです。

「節税は面倒だからとりあえずいいや」

と考えていると、数年の間に莫大な利益を逃しているかもしれません。

 

確定申告をしている方、これからしようと思っている方は

ぜひこの節税にも目を向けてください。

 

最初は大変ですが、慣れればどうということはありません。

 

本記事ではそんな確定申告における節税の方法を解説します。

節税の方法は山ほどありますが、まずは絶対に抑えておきたい方法をご紹介します。

 

 

■確定申告とは

 

 

まず、確定申告について。

 

確定申告は事業者が去年の1月1日から12月31日までの一年間に得た

所得から支払う税金を算出し、収めるための手続きです。

 

サラリーマンは年末調整という形で会社が所得を計算し、

国に申告してくれますが、事業者は誰も計算してくれませんので、自己申告です。

 

ただしサラリーマンでも以下の方は自分で確定申告を行わなければいけません。

 

1. 会社以外の所得が年間20万円以上あった方

2. 給与所得が2000万円以上あった方

3. 2か所以上の場所から給与所得を得ている方

 

この中で、せどらーに関係あるのは1ですね。

 

専業せどらーはもちろん、副業せどらーでも年間20万円を超える

利益(売り上げではなく利益です)があった場合は確定申告しなければいけません。

 

「副業だから」

と20万円以上の利益があっても確定申告をせずにいることは「脱税」になります。

 

副業せどらーも注意しましょう。

副業だからと言ってレシートを捨てたりして適当に管理していると、

何かの拍子で税務調査が入った場合、経費を主張できません。

 

そうなると仕入れ代金も認められず、

最悪の場合「売上高すべて」に税金が課せられる可能性があります。

 

もしそうなると利益が20万円なのに税金が20万円以上になる、という事態もあり得ます。

利益どころか大幅なマイナスです。

 

このような事態を避けるためにも、小規模せどらーもきっちりと確定申告をしましょう。

 

 

■節税の重要さ

確定申告は自分で所得や経費を計算し、納めるべき税金額を算出します。

 

でも、この税金。

誰だって少ないほうがいいですよね?

 

払わなければいけないものは払うべきですが、払わなくていい物は払いたくないでしょう。

そんな「払わなくていいものを払わずに済む」方法が節税です。

 

節税は違法でもなんでもなく、「合法的に払う税金を減らす方法」です。

 

 

ですがこの節税、冒頭でも言った通り、

「知っている人、申請をした人だけが得をする」

制度です。

 

この「申告すれば納めるべき税金を少なくすることができる方法」が「節税」です。

 

節税は利益に直結します。

キャッシュフローは違いますが、10万円収入を増やすのと、

10万円分節税するのはほぼイコールです。

 

10万円稼ぐのは非常に大変です。

しかし10万円の節税は多少面倒ではありますが、

普段ちょっとずつ意識する、確定申告時にちょっと手間をかけるだけでいいのです。

 

労力に対して得られる対価が大きいです。

 

 

■節税の方法

 

 

では節税の方法にはどんなものがあるか見ていきましょう。

 

節税の方法は

・経費をきちんと申告する(利益を減らす)

・受けられる控除はすべて受ける

・所得にかかる税率を減らす

 

この3つになります。

経費をきちんと申告すればその分は利益から引かれてかかる税金が少なくなります。

無数にある控除をきちんと受けることで所得から控除をすることができます。

最終的に残った利益にかかる税率を下げることで払う税金が安くなります。

 

この3つを順番に見ていきましょう。

 

 

〇経費を漏らさず記録する

まず、副業や個人のせどらーさんで簡単にできる節税が経費の記録です。

経費とは、「事業で利益を出すために必要なお金、物」のことです。

 

この経費、意外と様々なものが対象になります。

仕入れに使った商品代金はもちろんですが、

そのほかにも一例をあげると以下のようなものがあります。

 

・せどりの仕入れに使ったガソリン代、駐車場代、高速代

・せどりの勉強のために購入した書籍、セミナー代

・外注費、手数料

・ヤフオク、Amazonなどの月額会員費の一部

・自宅を作業場にしている場合は家賃の一部

・光熱費の一部

 

特に書籍や自宅の家賃の一部は意外と皆さん知られていません。

 

家賃や光熱費に関しては、生活をしている以上全額は不可能ですが、

「業務で使用していると認められる範囲」

の経費計上が可能です。

 

商品の保管などで家の20%程を倉庫として使用している場合は

家賃の20%を計上できます。

 

5万円の家賃の家なら毎月1万円、これを年間通すと12万円の節税になります。

 

非常に大きいですね。

 

経費計上はそのまま利益に直結する非常に大きい節税です。

計上した分だけ利益から控除されます。

 

業務に関係あるもの、ありそうな物のレシートや領収書は必ずすべて取っておきましょう。

 

ただし、経費になりそうなものを経費にするのは問題ありませんが、

経費を増やそうとするのはNGです。

 

例えば私用で使ったガソリンを仕入れに使ったとして計上するとか、

家に商品を置いていないのに家賃の一部を計上するといった行為は不正にあたります。

 

ここで言いたいのは

「経費を増やす」のではなく「計上できる経費を記録し忘れない」ということです。

 

間違っても

「経費を増やす」

という考え方はしないでください。

 

 

■所得控除を増やす

所得控除とは、所得から条件に応じて一定の金額を差し引くことです。

100万円の所得があっても、30万円所得控除されると所得は70万円になり、

この70万円に税金がかかるようになります。

 

この控除、無数に種類があります。

自分がどの控除を受けられるのかきちんと確認しておきましょう。

 

控除は経費同様、自分から申請しないと効力を発揮しません。

申請し忘れたり、漏らしたりすれば自分が損をするだけです。

 

・基礎控除

誰でも受けることができます。

所得税が38万円、住民税が33万円一律で控除されます。

 

・雑損控除

盗難や天災などによって財産に損害を受けた場合に申請可能な控除です。

〇自然災害を受けた場合

〇テロなどの人為的な災害

〇害虫による災害

〇盗難

〇横領

これらの被害に遭った時に申請ができます。

この中でせどらーに関係してくるのが自然災害とテロ、盗難と横領です。

 

1年間の間にこれらの被害に遭った場合は申請しましょう。

 

控除額の計算式は以下の通りです。

「損害+被害に関連した支出‐支払われた保険金」

つまり保険金で補てんしきれなかった損失を控除してもらえます。

 

注意点は「詐欺」は対象外です。

あくまで「自分の意思とは関係のない事象による損失」です。

詐欺は自分でお金を支払っているので「意思とは関係ない」とはみなされません。

 

・医療費控除

年間の医療費が10万円以上かかった場合対象になる控除です。

本人だけではなく、生計を一にする家族全員の合算でOKです。

例えば遠くの学校に行っているお子さんや、

単身赴任中で別に住んでいる奥さんの医療費も含まれます。

 

控除される計算式は以下の通りです。

「かかった医療費‐補てんされた金額‐10万円」

かかった医療費は「治療にかかったお金」です。

「予防」にかかったお金は対象外です。

 

また、補てんされた金額を引かなくてはいけない点に注意しましょう。

出産育児一時金や高額医療費などで返ってきたお金はかかった医療費から差し引きます。

 

その金額からさらに10万円を差し引いた金額が控除されます。

 

家族や自分が大きなけがや病気などをすると年間医療費10万円はすぐに達してしまいます。

よく使う控除なので覚えておきましょう。

 

・社会保険料控除

これも非常に重要な控除で、毎月支払っている保険料や年金保険料分を差し引くことができます。

社会保険料の種類は多岐に渡り、

〇健康保険

〇厚生年金、国民年金

〇後期高齢者医療保険

〇介護保険料

〇雇用保険料

〇年金基金の掛け金

が対象です。

 

金額の上限はなく、支払った全額が控除されます。

 

特に健康保険や年金関係は必ず支払っているはずです。

これらは年間数十万円にも上る非常に大きい額なので忘れずに申請しましょう。

 

また生計を一にする家族の社会保険料も対象です。

こちらも忘れないようにしましょう。

 

なお、生命保険は次の生命保険料控除で別の扱いになります。

 

・生命保険料控除

生命保険に加入している方が対象で、支払った金額に応じて所得から控除されます。

〇終身保険

〇定期保険

〇医療保険

〇がん保険

〇個人年金保険料税制適格特約がついた個人年金保険

これらが対象です。

 

控除額は所得税、住民税でそれぞれ計算が違います。

また、年間でいくら支払ったかによって変わります。

 

また、平成23年12月31日以前に契約した保険

それ以降に契約した保険で控除額が変わります。

 

自分の保険がいつ加入したものか確認しましょう。

 

所得税【平成24年以前の契約】

25000円以下で全額。

25000~50000円で「保険料×50%+12500円」

50000~100000円で「保険料×25%+25000円」

10万円を超えてくると一律50000円

 

【平成24年以降の契約】

20000円以下で全額

20000~40000円で「保険料×50%+10000円」

40000~80000円で「保険料×25%+20000円」

80000円以上で一律40000円

 

 

住民税【平成24年以前の契約】

15000円以下で全額

15000~40000円以下で「保険料×50%+7500円」

40000~70000円以下で「保険料×25%+17500円」

70000円以上で一律35000円

 

【平成24年以降の契約】

12000円以下で全額

12000円~32000円「保険料×25%+6000円」

32000円~56000円「保険料×25%+14000円」

56000円以上で一律28000円

 

以上の金額が控除されます。

 

・地震保険料控除

地震保険に加入している場合に控除される金額です。

所得税が50000円以下で全額、50000円以上で一律5000円控除。

 

住民税が50000円以下で保険料の50%、50000円以上で25000円控除されます。

 

・寄付金控除

1年間にNPO団体や公共団体に寄付した額に対して控除を受けられます。

計算式がいくつかあるので詳しくは国税庁のHPで確認してください。

 

ふるさと納税した方もこの控除が受けられるのでしっかりと申告しておきましょう。

 

・寡婦、寡夫控除

所得が500万円以下で、夫、もしくは妻と死別、離婚し、その後再婚していない方が受けられる控除です。

基本27万円の控除が受けられます。

 

・障害者控除

障害者認定証などを持つ障害者の方が受けられる控除です。

控除額は所得税が27万円、住民税が26万円です。

 

・配偶者控除

・配偶者特別控除

所得の低い配偶者がいる場合、一定の条件下で控除が受けられます。

計算や対象が複雑なので、詳しくは国税庁のHPで確認してください。

 

・扶養控除

配偶者控除と混同されやすいですが、違う控除です。

16歳以上の親族を扶養している場合に適用されます。

 

 

・青色申告特別控除

青色申告をしている事業者が受けられる控除で、

複式簿記という帳簿が必要になりますが、最高65万円の控除を受けることができます。

 

特にこの青色申告特別控除は65万円と額が非常に大きいので、

積極的に利用していきたい控除です。

 

青色申告をするためにはあらかじめ申請が必要で、

複式簿記という複雑な帳簿付けが必要なので最初は難しく感じます。

 

ですがやはり65万円の控除は大きいので、個人事業主ならぜひ申請しておきたいですね

 

複式簿記ですが、税理士と契約するか会計ソフトを使うことで

簡単に管理できるようになります。

 

税理士と契約なら月々1~3万円程度、会計ソフトの場合は自分で入力して

管理する必要はありますが月々1000円程度から利用できます。

 

簿記の経験がある方ならexcelや帳簿でも構いませんが、

そうでない方は会計ソフトや税理士さんに頼るようにしましょう。

 

所得から65万円も控除されるので、節税効果は非常に大きいです。

 

 

・青色専従者給与

青色申告をしている事業主の事業を家族が手伝っている場合、その給与を経費にできます。

奥さんやお子さんが手伝ってもらって、給料を支払ったら忘れずに管理しておきましょう。

 

 

これらの所得控除は簡単に取り組める節税です。

普段からの管理が必要ですが、癖付けてしまえばそれほど苦になりません。

 

是非実践してみましょう。

 

もちろんこれらすべて、レシートや領収書、

その他記録が必要になるので必ず保管しておきましょう。

 

 

■税率控除

続いては税率控除です。

税率控除とは、先ほどの所得から直接金額を引く所得控除とは別で、

所得にかかる税金の税率を下げる方法です。

 

税率というのは国民全員が同じ率で支払っているわけではありません。

 

収入の10%払っている人、収入の45%支払っている人。

人によって、状況によって様々です。

 

この税率を下げる工夫をすることによって最終的に手元に残る現金が多くなります。

 

100万円の所得に40%の税率がかかると40万円税金で支払うことになりますが、

税率が35%になれば単純に5万円現金が手元に多く残りますね。

 

この税率を下げるのが税率控除です。

 

税率控除には主に2種類あります。

 

 

・法人化

まずは法人化。

手軽な方法とは言えませんが、ある程度の利益がある方は

法人化をすることによって税率面で優遇されます。

 

日本では「累進課税」といって、所得が大きくなればなるほどかかる税金が多くなります。

 

年収200万円の方と年収2000万円の方ではかかる「税率」が大きく違うのです。

 

この累進課税、個人事業主には所得に応じて5~45%かかります。

収入に応じて細かく何段階にも分かれています。

 

個人事業主のまま年収4000万円まで利益を上げると45%、

つまり半分近くを税金で払うことになります。

 

しかし法人の税率は15%23.4%の2種類のみです。

何億円稼いでも最高税率は23.4%です。

 

「そんなに稼げないよ」

と思っているせどらーさんにも無関係な話ではありません。

 

所得330万円くらいまでは個人事業主の方が税率は低いですが、330万円を超えると税率は20%になりますので、法人のほうが税率15%と税金は安くなります。

 

とはいえ、330万円くらいで法人化すると税金はともかく

ほかのデメリットもありますので、おすすめしません。

 

だいたい600万円前後になってくると法人化するメリットが大きくなるでしょう。

 

年収600万円が見えてきたせどらーはこの法人化を検討してみてください。

 

年収が増えれば増えるほど法人化のメリットは大きくなります。

 

 

■その他

最後は保険などを使った節税です。

使い方が少し難しいのですが、覚えておくと節税になります。

 

・小規模企業共済掛金

これは個人事業主用の「退職金の積み立て」のようなもので、

毎月1000円~70000円まで一定の金額を積み立てることができます。

 

この掛け金はその年の所得から控除することができます。

 

つまり最高7万円×12カ月で84万円控除できるのです。

 

ただし、この制度、途中解約すると戻ってきたお金はその年の所得扱いになりますし、

20年以上かけないと払った分返ってきません。

 

一見節税になっていないように見えるかもしれません。

 

しかし、15年以上かけ続けて、65歳の時に廃業、退職時に受け取ると

受け取った金額に対して税率が非常に低くなります。

 

つまり

「最低15年以上、65歳以上まで積み立てる」

ことによって節税になります。

 

かなり気の長い節税ですが、

長く事業をやっていくつもりならかけておいて損はありません。

積み立てなのでいずれ戻ってくるお金ですし、退職金のない個人事業主には

必要なことでもあるので、ぜひ検討してみてください。

 

 

■せどらーで大事な節税のポイントは

色々な節税方法を紹介しましたが、とりあえず絶対にやっておくべき節税は2つです。

 

・経費の正しい計上

・青色申告

 

この2つが単純にして大きい節税効果を発揮します。

 

経費の概念というのは非常に広いです。

特に家賃や光熱費、通信費計上していない方が結構見られます。

 

これらは年間10万円以上になる可能性が大きいので、確実に計上してください。

 

書籍関連も、少しでも事業に関係あれば計上します。

書籍も年間通すと数万円は購入しているはずです。

 

ほかのせどらーの有料メルマガなども経費にできます。

 

まったく関係のないものを経費で計上してはいけませんが

少しでも関係していたら計上しましょう。

 

青色申告は最低でも10万円、最高65万円という巨額な控除を得られるので、

絶対にやっておくべきです。

 

「白色申告のほうが簡単そう」

と思うかもしれませんが、現在白色申告でも帳簿が義務付けられていますから、

はっきり言って白色申告のメリットは全くありません。

 

帳簿付けや確定申告が複雑になりますが、

会計ソフトを使えば大幅に負担を減らせるでしょう。

 

もちろん税理士に依頼してしまうのも手です。

小規模のせどらーでも税理士への報酬で年間30万円から40万円かかりますが、

65万円の控除を得られることを考えれば結果的にはプラスです。

 

経理のすべてを丸投げできるうえに利益にもなるのですから、

小規模のせどらーさんでも税理士と契約する価値は十分にあるといえます。

 

 

■まとめ

いかがだったでしょうか。

節税の世界は非常に奥が深いものです。

世の中にはまだまだ様々な節税方法があります。

 

そのすべてを把握するのは税理士さんでもないと無理ですが、

まずはできることから1つずつ実行していきましょう。

 

何もしなければ本来払わなくて済む税金を余計に払ってしまうだけです。

 

節税に詳しくなることは、自分の利益を守ることにつながるのです。

 

是非勉強して自分の利益を守りましょう。

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